政治そのほか速
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この春、新しくマンション管理組合の理事になった人もいるだろう。
管理会社への対応も、理事の役割のひとつ。住民から管理会社への不満の声が出たら、よく精査し、要望すべきことはきちんと伝えていくことが必要だ。
横浜市港北区のマンションの管理組合は今年3月、管理会社を変えた。理事長の男性(43)は「前の管理会社に対する不信感がきっかけでした」と話す。
ある事業で一つの業者からしか見積もりをとっていないことがわかり、複数業者からの見積もりを要望したが、「自分たちで探して」と断られたという。年24回も点検しているエレベーターが故障したこともあって住民の不信は募り、管理会社側に文書を出したが、対応は変わらなかったという。
管理会社の変更は最終手段だ。新旧会社の引き継ぎが悪いと、サービスが低下するリスクも伴う。まずは管理会社の仕事ぶりをチェックし、改善を求めることが大事。お金については、管理会社が出す予算原案に黙って押印するのではなく、このマンションのように審査したい。
マンション管理組合の会計に詳しい公認会計士の深野一朗さんは、「各項目について、どの業者にいくらで発注するのか、複数業者から見積もりをとったかなど、管理会社からよく聴取しましょう」と話す。また、「雑費」の項目があるようなら、使途不明金が紛れ込みやすいので、詳細に中身を聞く。公認会計士に会計監査を頼むのも手だ。
一方、「掃除が雑」といった不満なら、まず契約内容を確認する。管理会社と管理組合との契約である「管理委託契約書」とその細則「業務仕様書」では、「階段のはきふき週1回」など、細かいサービス内容まで取り決めている。契約不履行なら、管理人や管理会社側の窓口であるフロント担当者に指摘する。
マンション管理士の日下部理絵さんは、「問題があった時、管理人やフロント担当者の交代を求めるのも有効です。人を替えただけで解決した例がたくさんあります」と話す。
それでも改善しなければ、住民から募った不満点を理事会でまとめ、管理会社本体に文書で提出する。その際は「3か月以内に」などと改善期限を示さないと、改善されたかどうかが、うやむやになる恐れがある。また、「改善されなければ、管理会社を変えることもある」と、提出の際に伝えるのも効果的だ。
ただし、要望は過大にならないよう注意。知り合いが住むマンションの管理と比較したり、マンション管理士にサービス内容と管理委託費が釣り合っているかを客観的に見てもらったりして、妥当な要望かどうかを知ることも大事だ。
日下部さんは、よくマンション理事から管理に関する不満を聞くが、その不満を管理会社側に伝えていない人が意外に多いそうだ。「管理会社とは上手に付き合い、要望を伝えていくよう心がけましょう」と日下部さんは話している。