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澎湃新聞網は19日、「メイド・イン・ジャパンはどうして強いのか」として、日本の製造業における強みについて分析する評論記事を掲載した。
「メイド・イン・ジャパン」が世界市場に名声を得たことは、「職人精神」、「生産方式」、そして「経営理念」の3要素に起因するものと見ている。
まず、日本の工業技術の背景には「職人の人格すべてを賭して、消費者に認めてもらう」という伝統的な「職人精神」が存在する。それは「モノづくり」という日本独特の言葉にもつながっているのである。
「職人精神」が日本独特のものであるのに対し、日本で1980年代に流行した「トヨタ生産方式」に代表される「リーン生産方式」は普遍的なものであり、多くの民族や企業に注目されてきた。この生産方式では「節約」と「高効率」が、企業の従業員全体の精神を貫いているのだ。そして、企業が持つ「製品デザイン理念」を実現すべく、内部の部門間、外部の部品供給メーカーとの協調、協力を重視する。人への思いやりを旨とした「製品デザイン理念」を持ち、研究開発を重視するというソフト面が、ハード面としっかり融合するからこそ、消費者に最高の体験を提供できるのだ。
「経営」という言葉は今や至るところで目にするが、日本におけるこの言葉の第一義は「全力を尽くしてある事柄に取り組むこと」なのだ。そして、古代中国でも「為政者が全人格を投じて統治をおこなうこと」という意味で用いられていた。すなわち、日本企業の言う「経営理念」とは人に関する理念であり、その「人」とは、従業員と消費者を指すのだ。ゆえに、日本では従業員を「運命共同体」として家族同然に扱い、そこから年功序列や相互協調の理念が生まれたのである。そして、「完璧主義」の思想と相まって、「消費者の尊厳を究極的に尊重し、満足させる」ことを第一とした「製品デザイン理念」へとつながっていくのだ。
中韓などの技術力向上によって、1980年代に世界を席巻した「メイド・イン・ジャパン」はかつての勢いを失ったかのように見えるが、そうではない。日本はこのような「精神」と「制度」のもとで「世界制覇」を目標に研究開発を重ね、製品をさらに進化させているのだ。
その一例が、昨今話題の温水洗浄便座である。日本のメーカーは環境保護や健康の概念を便座に取り込んで、心拍数や尿酸値などの測定機能など、新たな機能を持つ便座を開発している。さらに、古来の技術を生かすことで「パクリ大国の中国にもまねできない」という便座の製造技術を生み出しているのだ。中国の製造業は、まだまだ奮起が必要でなのである。
(編集翻訳 城山俊樹)