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なぜ、30女の転職は後悔することになるのか

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なぜ、30女の転職は後悔することになるのか

 なぜ、30女の転職は後悔することになるのか

 ■本人だけが理由を理解できない理由
 転職相談にくる30代女性で、転職によってキャリアアップし、新天地で役員になれるくらいまで頑張りたいという人はあまりいません。この年代に特徴的なのは、結婚・出産をきっかけに(独身や子供がいない人であってもそれを視野に入れて)、働き方を見直すために会社を変わりたいという人が多いこと。希望を聞くと、勤務時間は長すぎず、家庭と両立できて、やりがいもある程度はあって、給料もそれほど悪くない職場……というように比較的要求が多いケースがままあります。けれどそんな都合のいい転職先はほとんどないのが実情です。
 確かに、今の勤務先に時短勤務を申し出ても、思うように希望が通るとは限りませんし、仕事内容が変わってしまうこともあるでしょう。実際、私の知る例では、育休後に時短を申し出た結果、役職が下がり、アルバイトでもできるような仕事を命じられたため激怒して衝動的に退職してしまった女性がいます。しかし、最初から子供のために労働条件を緩和してくれて、条件もそれなりにいい転職先は見つからず、途方に暮れてしまいました。一般的に、新卒で入った会社のほうがまだ融通が利きやすいもの。会社としても仕事に慣れた女性に残ってもらったほうが新規採用よりも効率がいいからです。
 それでも、どうしても転職したい場合、成功するのは「1日5時間しか働けないけれど、その中でそれ以上のことをアウトプットできます」といったことをプレゼンできる人でしょう。採用側にとって一番大切なのは、払った給料以上のパフォーマンスを出してくれるかどうかです。たとえ短時間勤務でも自分の給料以上の価値を提供できる人なら問題ありません。給料についても「試用期間は様子見で結構です」と控えめな額を提示し、その後、成果を出してから上げてもらうという手もあります。逆にそういったことが嫌なのであれば、安易に転職を考えるべきではありません。
 また、会社が自分の実力を理解してくれず、もっと正当に評価してくれる会社に移りたいという人もいます。たとえば、女性の営業職にありがちなのが、たまたま美人だったり愛嬌があったりして、若さだけを武器に入社1年目からトップクラスの成績になったというケース。このような場合、基本的なビジネスマナーや営業のテクニックなど、本来、必要な所作を身につけずに30歳前後まできてしまうことがあります。本当は上司に話を通しておかねばならないところも平気で端折ってしまったりする。…

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