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中国海軍少将が発言、沖縄・台湾・フィリピンなど「第一列島線、戦時の突破は困難」

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中国海軍少将が発言、沖縄・台湾・フィリピンなど「第一列島線、戦時の突破は困難」

 中国海軍少将が発言、沖縄・台湾・フィリピンなど「第一列島線、戦時の突破は困難」

 中国が海洋戦略展開の目標ラインとしている九州、沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオを結ぶ第一列島線について、中国海軍の張招忠少将はこのほど中国国営放送局の中国中央電視台(中国中央テレビ)に出演して、「戦時の突破は困難」、などの考えを示した。
 
  張少将はこれまで、尖閣諸島の問題について「日本に挑発させ失敗させればよい」と強硬な発言をする一方で、北朝鮮がロケットと称する物体を打ち上げた際には、「日本の領空に飛来した場合、日本には撃墜する権利がある」と述べ、中国国内の「日本が軍国主義化の口実にする」との対日批判を否定するなど、“是々非々”の発言を続けている。
 
  中国海軍は、第一列島線内の制海権を確保し、次には伊豆諸島、小笠原諸島、グアム・サイパン、パプアニューギニアを結ぶ第二列島線にまで制海権を拡大する計画とされる。
 
  張少将は、「中国ではここ数年、『第一列島線はすでに突破できた。米国は第二列島線にまで後退した』との言い方があるが、これは問題だ」と発言。平時において第一列島線の外に出ることはできたが、戦時になれば話は全く異なると説明した。
 
  戦時には、仮に1カ所で突破したとしても近くにある島が「不沈空母」となって中国軍に攻撃を加えることになるとの指摘だ。
 
  張少将は、米軍がグアム島など第二列島線での戦力を強化していることについても「中国が強大になり、第一列島線を突破したので(米軍が)撤退を余儀なくされたのではない」と説明。
 
  第一列島は米軍にとって「保塁であり前進基地」、「過去も今後も有効」であり、戦時になれば、第一列島線は第二列島線と合わせて、そこから航空機を発進させ中国内陸部を攻撃する「縦深陣地」となって機能すると指摘した。
 
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 ◆解説◆
  張少将は1952年生まれ。軍事問題で時として、「主流とは異なる見方」を紹介することがあるのも特徴。ただし、イラク戦争やリビア内戦の際には「大胆予想」が見事にはずれ非難された。自国の軍事力を低く見積もりすぎるとの批判もある。英語とアラビア語に堪能。日本語は「学んだことがあるという程度」ではあるが、使えるという。
 
  中国で最も著名な軍事評論家のひとりで、テレビ出演も多い。写真は大手ポータルサイトの騰訊(テンセント)が配信した、同サイト主催の動画番組を紹介する記事のキャプチャー。(編集担当:如月隼人)
 
 
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