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【ワシントン和田浩明】ロシアの外務省幹部が昨年3月に編入したウクライナ南部クリミア半島に核兵器を配備する可能性に言及したことに関し、米政府高官は11日、「不安定化をもたらし、ウクライナの主権と領土のさらなる侵害にあたる」と非難した。
米政府高官は、クリミアは今もウクライナの領土であり、核兵器配備は国連憲章上の義務に違反しウクライナの主権侵害だと指摘した。また、ソ連崩壊(1991年)後、旧ソ連から引き継いだ核弾頭の放棄と引き換えに、ウクライナの領土保全を米英露3カ国が約束した「ブダペスト覚書」や、ソ連が欧州諸国や米国と75年に調印し、国境不可侵や武力不行使の原則などを規定した「ヘルシンキ宣言」とも整合性がないとの認識を示した。
ロシア外務省のウリヤノフ不拡散・軍備管理問題局長は11日の記者会見でクリミアへの核配備を「原則として行うことができる」と述べていた。