政治そのほか速
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【チュニス共同】チュニジアのカイドセブシ大統領は22日、チュニスの博物館襲撃テロの実行犯は3人組で、現場で射殺された2人の他に1人が逃走中だと明らかにした。AP通信が報じた。
内務省が公開した博物館の監視カメラ映像によると、銃とかばんを持って館内を歩く2人組の男は、階段を下りてきた第3の男とすれ違い、互いに顔を見合わせた後で別の方向に歩いて行った。
カイドセブシ氏は、フランスメディアに対して、治安当局が「テロリストの自爆を防いだ」と強調する一方、警備態勢に不備があったことを認めた。
【チュニス時事】チュニジアで18日に起きた日本人3人を含む外国人観光客ら20人以上が死亡した博物館襲撃事件で、カイドセブシ大統領は22日、現場で射殺された2人以外に容疑者1人が「逃走している」と述べた。「第3の実行犯」の存在については、現場に居合わせたチュニジア人女性も大統領の発言以前に「目撃した」と証言しており、治安当局は情報収集を進めている。
大統領は、フランスのテレビ局に対し、「実行犯は3人いた。1人は逃走しているが、そう遠くには行ってないだろう」と語った。
チュニジア当局は21日、館内の防犯カメラの映像を公開した。そこには犯人とみられる2人が館内にいた人物の脇を危害を加えずに通り過ぎる場面も映されている。この人物が第3の実行犯の可能性もある。
一方、実行犯はイスラム教の祈りのしぐさをした人には危害を加えず、イスラム教徒ではない外国人を次々と狙い銃撃が繰り広げられていたことが21日、館内にいた観光客の話で分かった。脱出を試みていた女性は、人々に銃撃を加える犯人に出くわしたが「自分がイスラム教徒であることを伝え、祈りのしぐさをしたところ危害を加えられず、外に逃げられた」と証言した。
【チュニス時事】日本人3人を含む20人以上が死亡したチュニジアの観光客襲撃事件は発生当初、主な襲撃先とみられた国会議事堂に関心が集中したが、居合わせた男性がネットに公開した写真によって、博物館で多くの人々が救出を待っていることが伝えられた。写真を世界中に発信したチュニジアの男性が、解放までの「緊迫の1時間」の様子を証言した。
首都チュニスの自宅で21日、時事通信の取材に応じた音楽教師ソフィアン・ガンジャティさん(44)は事件が起きた18日昼ごろ、妻子と国立バルドー博物館を訪問。午後0時50分(日本時間同8時50分)ごろ、銃声が聞こえ即座に脱出を考えたが、出口の方向から「像が倒れたような衝撃音」が聞こえたため、諦めて3階の角部屋に駆け込んだ。
部屋に逃げ込んだのはフランス人やチュニジア人を中心とする計37人。日本人の姿はなかった。最初は悲鳴や絶叫が絶えなかったが、「犯人に気付かれるのが怖かった」というガンジャティさんらが静かにするよう呼び掛け、重苦しい沈黙が周囲を支配。恐怖に震えながら肩を寄せ合う老夫婦や、遺書を書き始める女性の姿が目に焼き付いた。
携帯端末で外部の様子を探ったところ、事件発生当初は情報が不足し、博物館に多くの観光客が閉じ込められていると報道するメディアはごくわずかだった。「このままでは警察が助けに来ない」と判断したガンジャティさんは、絵画を背にしておびえる人々の姿を写真に撮り、ソーシャルメディアを通じて全世界に公開。各国メディアが徐々にこの事実を報じ、治安当局に正しい判断を促す一助となった。
同1時50分(同9時50分)ごろ、「動くな」の掛け声と共に約10人の治安部隊が部屋に突入した。隊員の誘導で屋外に出ると、玄関付近には3人の遺体が横たわっていた。警官隊は上方に銃を構え、屋上から観光客を狙撃しようとする共犯の存在を警戒し威嚇していた。弾が当たらないことを祈りながら、避難施設になっていた敷地内の別館に到着。「悪夢が終わった」と生還の喜びをかみしめた。
観光客がサメに襲われ「遊泳禁止」と張り出されたエジプトの世界的保養地シャルムエルシェイクの海岸=2010年12月(EPA=時事)
【カイロAFP=時事】エジプトの紅海に面したリゾート地クセイルの海岸で22日、ドイツ人観光客(52)がサメに襲われ死亡した。警察が明らかにした。紅海沿岸でサメに襲われて死亡する事故は、2010年にドイツ人女性が襲われて以来5年ぶり。今回の現場近くでは09年にもフランス人女性がサメに襲われ亡くなっている。
紅海には多くのサメが生息している。5年前のサメは危険なヨゴレザメとみられ、エジプトが誇る世界的な保養地シャルムエルシェイクが閉鎖される騒ぎになった。
インドネシアのジョコ・ウィドド大統領(53)が22日、昨年10月の就任後、初来日した。二国間の訪問先としては、東南アジア諸国連合(ASEAN)域外では日本が最初。23日に安倍晋三首相と会談し、海洋安全保障での協力強化や貿易投資の促進で合意する見通しだ。
インドネシア大統領は建国以来、名門や軍出身のエリートたちが占めてきたが、ジョコ氏は庶民出身で初めて就任。地方首長から人口2億5千万人の地域大国のトップに駆け上がった異色の大統領の外交手腕が注目される。(共同)