政治そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
◇県産かんきつ 爽やか新品種
飯泉知事は16日の定例記者会見で、県立農林水産総合技術支援センターが県特産の「スダチ」と「ユズ」を交配させたかんきつ系の品種「阿波すず香」の開発に成功し、国に品種登録の出願をしたと発表した。
品種名は、特徴でもある「すがすがしい香り」から命名。大きさはスダチとユズの中間くらいで、種が少ないため焼き魚などの料理に添える際には断面が美しく、果汁が多いことから飲料や菓子、ドレッシングなどへの利用も期待できるという。
本格的な生産開始は約3年後からだといい、飯泉知事は「全国に発信し、スダチ、ユズ、ユコウに続く第4の果実として新風を起こしたい」としている。
環境省が生態系を脅かす外来種として輸入禁止などの検討を進める北米原産のミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)の実態が明らかになりつつある。神戸市立須磨海浜水族園(同市須磨区)による調査で、川や池といった淡水に生息するカメ類に対する割合は約4割を占めた。今後爆発的に増える恐れがあり、対策は急務としている。(萩原隆史)
◇捨てられ4割に
ミドリガメは1950年代にペットとして輸入が始まった。安価で人気があり、輸入量はピークの90年代には年間100万匹に上った。最近も20万匹程度が毎年輸入されていると推定される。成長すれば体長は約30センチになり、飼うのに困って野外に捨てられたカメが国内の川や池で繁殖する例が各地で相次いでいる。
同水族園では、カメ類研究者で前園長の亀崎直樹さん(58)らが2010年以降、主に西日本での生息状況を継続的に調査してきた。
これまでに、静岡県から沖縄県までの46地域683か所の川や池でカメ類計4677匹を捕獲して調査。ミドリガメの割合は40・2%に上り、最多のクサガメ(44・1%)に匹敵するほど多いことが分かった。日本固有種のニホンイシガメは13・8%にとどまった。
ミドリガメの割合が高いのは▽鹿児島県・沖永良部島(98%)▽福岡県・筑後平野(93%)▽静岡県東部(90%)――など。調査地域の3分の1にあたる15地域で、捕獲したカメ類の過半数を占めた。一方、確認されなかったのは、滋賀県南部や和歌山県中部など7地域だけだった。
亀崎さんは調査前、野外での生息割合は、その地域の人口密度に比例すると考えていたという。「都市部の方が、飼う人も捨てる人も多いと考えた」からだ。
ところが調査結果からは、人口密度にかかわりなく高い割合で生息する地域が多いことも判明。清流で知られる四万十川周辺(高知県)や熊野川下流(三重県)でも8割を超えていた。亀崎さんは「都市部以外で割合が高い地域は、繁殖しやすい環境なのかもしれないし、売れ残るなどしたカメが大量放棄された可能性もある」と指摘する。
◇3倍多いメス
同水族園は5年前、ミドリガメの生態研究と駆除後の収容を兼ねた飼育研究施設「亀楽園」(面積約90平方メートル)を開設した。調査で捕獲したり、市民が駆除したりしたミドリガメを最大約2000匹収容し、展示するユニークな施設だ。
これまでの研究によると、原産地の北米や、日本と同様に野外で繁殖している台湾ではオスの比率がメスより高いが、日本では逆に、メスがオスの約3倍も多いことが分かった。詳しい理由は不明だが、ミドリガメの性は孵化(ふか)時の温度で決まるとされることから、日本の環境ではメスになる割合が高い可能性があるという。
繁殖期には、成熟したメスの7割が卵を宿すことも確認され、亀崎さんは「卵を産むメスが多いだけでなく、原産地にいるワニのような天敵もいない日本は、大幅に増える土壌だと言える」とし、駆除などの対策強化を訴えている。
◇食害急増駆除も
ミドリガメは雑食性で、水草や魚、エビ、水生昆虫などを餌にする。ニホンイシガメとは越冬や産卵の場所が競合する上、一度に20個以上の卵を産むこともあり、産卵数6個程度のイシガメを駆逐する形で生息範囲を広げているとみられる。
生態系への影響は、不明な点が多いが、徳島県鳴門市では特産のレンコンが食い荒らされる被害が出ているほか、篠山城跡(兵庫県篠山市)や彦根城(滋賀県彦根市)では堀を彩るハスが食害で急減し、地元自治体が駆除に乗り出すなど、各地で問題が起きている。
環境省は、オオクチバス(ブラックバス)などのように輸入や販売、飼育を禁止する外来生物法の「特定外来生物」指定に向けた検討を進めている。規制に伴い、多くのペットが野外に捨てられる恐れがあるため、段階的な規制導入も視野に入れている。
昭和30年代の北陸の街並みを空撮した写真などを集めた「なつかしのあの日展」(読売新聞北陸支社主催)が16日午後4時まで、JR高岡駅のクルン高岡地下1階「アートの路(みち)」で開かれている。
◇オール広島ロケ映画 時川監督に聞く
すべて広島で撮影された映画「ラジオの恋」が各地で好評を博し、公開から1年ぶりに広島に戻り、府中町のシネコン「広島バルト11」で20日まで凱旋(がいせん)上映されている。広島の様々な景色を背景に、中国放送アナウンサー・横山雄二さん演じる仕事に疲れたDJが、ラジオの女神と出会う物語。監督の時川英之さん(42)は「人と人が強く結びついている、この街を描きたかった」と語る。(聞き手・山本美菜子)
――反響はいかがですか。
昨年の初公開時には、劇場にパイプ椅子を並べるほどにぎわい、「こんな広島は見たことがなかった」と言っていただけました。外国の映画祭で上映すると、「(原爆で)何もないと思っていたけど、こんなにきれいな街なのか」と言われ、普段の広島の話を映画にする意味にも気づきました。
――劇場では、映画の終盤にさしかかると、涙ぐむ観客も多かったようです。
ストーリーは、SFや恋愛ものなど8本ほど候補を作りました。横山さんと何度も居酒屋で話し合い、ラジオ番組で実際にあった体験を織り交ぜる形に落ち着きました。アコーディオン弾きの女性に恋をした男性リスナーの告白を、番組のリスナーたちが次々応援するなど、広島の人たちの温かさを感じてもらえるような話を登場させました。
「もうラジオなんて誰も期待してないんじゃないか」など、生放送をこなす横山さんが言うからこそ、切なさが伝わるセリフも多いです。広島は都会と違って人と人とのつながりが濃い。広島の話を広島のキャストでやっているのですが、内向きな内容にせず、心のつながりを描こうと考えました。
――路面電車の車窓、お好み焼きの鉄板、流川のネオンや瀬戸内の島々など見たことがある景色も、スクリーンを通すと新鮮でした。
僕自身、地元・広島で映画を撮ったことはなかったのですが、6本の川が流れる美しい街の景色や、人柄の良さなど、「いいな」と思うところを詰め込みました。原爆のことは知られていても、これだけ復興して平和になった広島の今を伝えるのは、大きな意味があると感じています。
◆時川英之(ときがわ・ひでゆき)
1972年生まれ、広島市西区出身。海外のドキュメンタリー専門のディスカバリーチャンネル・アジアで多くの番組に携わった。同市在住。
◇土佐山嫁石で梅まつり
土佐山嫁石梅園(高知市土佐山中切)の第25回嫁石梅まつりで、鶯宿(おうしゅく)梅や白加賀梅など5種約1300本もの梅の花が見頃を迎え、訪れた人らが色と香りを楽しんでいる。同まつりは15日までの予定だったが、満開となる時期が遅れ、22日までに延長している。
同まつりは、地元の人らで作る実行委が、毎年、開催。例年3月上旬には満開となるが、今年は15日まで遅れたという。園主の森和雄さん(75)は「昨年8月、花の芽が成長する時期に、天候不順で日照不足となったため、遅れたようだ。今週いっぱいが見頃」と話している。
友人と遊びに来た高知市北端町、主婦宇賀明子さん(81)は「こんな柄の着物がほしいと思うくらいきれい。香りも良くて最高です」と喜んでいた。入園料は300円。