冬は乾燥する季節。筆者はほうっておくと、腕やすねがすぐにカユカユになってしまいます。冬は寒さで免疫力が落ちやすいので、肌のバリアも弱くなると言います。みなさんは冬の乾燥肌対策はどうなさっていますか? それぞれお気に入りのボディローションやクリームがあるかと思いますが、筆者はもう長いことシアバター入りのものを使っています。ここ3年ほどは100%のシアバターをそのまま塗ったり、自分でクリームを手作りしたりするまでになりました。今回は筆者が日常的に使っているシアバターのお話をします。
シアバターとは、西アフリカが原産のシアの木の実からとれる天然の油脂。日射しが強く乾燥した空気から肌を守るため、アフリカの女性たちは昔からこのシアバターを使っていたそうです。100%のシアバターは常温では、ろうのように固まっていますが、肌にのせると体温でとけしっとりとなじみます。肌に吸収されたあとはマットな質感に。ニオイもほとんどなく、ベタベタしないところが筆者は気にいっています。皮ふの乾燥のほかは傷や火傷、筋肉痛などにもよく、日常使いの日焼け止めとしても効果があるのだそう。
肌にも髪にも唇にもオールマイティに使えるので、筆者は旅行に行くときなどボトルタイプのものをバッグにぽんと入れておいて、全身に使っています。お値段も手ごろ。体調が悪くて唇のまわりがアトピーっぽくなったときなども、刺激を感じることなく使えています。また重めのヘアワックスに質感が似ているので、髪をまとめるのにも便利。やや薄づきの傾向にあるので、肌に使う場合、冬場は重ねづけをするといいかもしれません。
ただ、「もうちょっとやわらかければ使いやすいのに……」と感じているので、シアバターを使って自分でクリームを作ることもあります。作り方はかんたん。材料さえあれば、ものの20分で作れます。
〈シアバター入りクリームの作り方〉
1. みつろうと植物オイル、シアバターをビーカーに入れ、湯煎する。
2.すべて溶けたら精油を2〜3滴入れ、かきまぜる。
3.冷めないうちに容器に流し入れる。(温度が下がってくると固まるので、手ばやく)
これだけです。夏はとけやすいのでみつろう多め、冬は少なめにするのがポイント。何度も作って慣れてきたら、好みでみつろうやシアバターの量を調節して、固さを変えてみてください。精油はお好みのものを。筆者はゼラニウムやネロリ、ラベンダー、ペパーミントあたりを気分によって使い分けています。…不思議なのは同じ分量で作っているつもりなのに、毎回固さがちがうんですよね。気温や湿度なんかも関係するのかもしれません。
これらの材料は「生活の木」「カリス成城」「ニールズヤード」などのアロマテラピー専門店だったらだいたい揃っていますし、ネット上にはさらにたくさんのアロマ関連の材料屋さんがあります。「無印良品」にはいろんな種類&サイズの植物オイルがそろっているので、少量だけ欲しいときには便利です。クリームの容器は100円ショップで手に入ります。
全身に使えて肌にも安心なシアバター、ぜひ常備してみてはいかがでしょうか。
(アオノミサコ)