政治そのほか速
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安倍首相は8日、カーター米国防長官と首相官邸で初めて会談し、政府・与党で検討中の新たな安全保障法制の内容を、自衛隊と米軍の役割分担を定めた新たな日米防衛協力の指針(ガイドライン)に的確に反映させる方針で一致した。
菅官房長官はカーター氏との会談で、沖縄県の基地返還の前倒しを求めた。
会談は約30分間行われ、首相は、「安全保障法制とガイドライン策定を精力的に進めることで、抑止力を高めていきたい」と述べた。今月末に予定する米議会での演説に触れ、「日米両国が同盟において、世界の平和と安定のために一層、主導的な役割を果たしていくというメッセージを発していきたい」と強調した。
首相はまた、沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を含む在日米軍再編について、「今後とも確固たる決意の下で進めていく」と強調し、沖縄の基地負担の軽減で米国の協力を改めて求めた。
これに先立ち、沖縄基地負担軽減担当を兼務する菅官房長官もカーター氏と会談し、日米合意している嘉手納基地以南の土地返還計画を前倒しするよう要請した。カーター氏は、「沖縄の負担軽減に引き続き協力していく」と応じたという。
嘉手納以南の基地など(約1048ヘクタール)は、2028年度までに順次返還される計画だ。いずれの基地も沖縄県の人口密集地にあるため、沖縄県側に早期返還を求める声が強い。普天間飛行場移設に反対する翁長雄志(おながたけし)知事と菅氏が5日に初会談したことを受け、沖縄県側の理解を得るため、改めて強調した格好だ。
一方、中谷防衛相は8日午前、カーター氏と防衛省で会談。「名護市辺野古への移設が普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策だ」(中谷氏)との認識で一致した。
約1時間20分に及んだ会談では、今月27日にも米国で外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開き、新ガイドラインをとりまとめる方針を確認した。宇宙・サイバー空間での日米協力の拡大も盛り込む予定で、両氏は、日米防衛当局間の作業部会の設置の検討を事務方に指示した。
両氏は、中国を念頭に、東シナ海などでの力による現状変更の試みに反対する考えで一致した。カーター氏は、沖縄県の尖閣諸島について、日米安全保障条約の対日防衛義務が適用されることを改めて説明した。