政治そのほか速
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◆廃棄処分されていた余剰在庫を「三方良し」で解決する
本来は食べられるにもかかわらず、廃棄されている「食品ロス」は、国内では年間500~800万トンで、この数字は日本のコメ生産量に匹敵、世界全体の食糧援助量の約2倍といわれている。庶民感覚では「なんで捨ててしまうの?」と素朴な疑問がわいてくるが、賞味期限内なのに廃棄されてしまう背景には、日本特有の商習慣など複雑な事情が絡んでおり、抜本的な解決法は見出されていない。
このような状況に一石を投じる、「もったいないを価値へ」をテーマにしたショッピングサイト「KURADASHI.jp」が2月27日に開設された。食品を中心とした100社ほどの商品を、最大90%引きで購入ができ、しかも購入金額の一部を災害対策・復興支援、環境団体などのさまざまな支援団体に寄付ができるというシステムだ。
メーカーは食品ロスの問題に取り組むことができ、食品廃棄物を減らすことで廃棄コストも削減できる。消費者はお得感のある買い物をしたうえ、さらに社会貢献もできる。社会貢献を行う団体には寄付が集まり、活動を広く知ってもらえる。まさに三方良しの“Win-Win-Win”を実現できる取り組みといえるだろう。
◆業界に精通した立場から実感した、廃棄商品解決策の糸口は?
サイトを立ち上げたのは、商流コンサルティング事業を手がけるグラウクス株式会社の代表取締役・関藤竜也さん。今回の取り組みは業界のタブーを打ち破ったものともいえるが、それは業界のルールに精通した関藤さんだからこそ実現できたともいえる。
関藤さんは大学卒業後、大手総合商社に入社。営業、財務、生産管理、バイヤーと製造から販売に至るまでのさまざまな部門に従事し、幅広い業界での商流を学んだ。2002年に独立し在庫に特化したコンサルティングを十数年にわたり行う。その後、各メーカーから出てきたレピュテーション(風評)リスクを最小限にとどめる、最適な商流の構築を目指し、2014年にグラウクス社を設立した。
「総合商社時代、生産管理から営業までさまざまな部署を経験、原料から加工した製品まで一貫して携わってきましたが、その中で見えてきたのが、すべてにおいてロスがあるということ。それもB品として使えないものではなく、A品なのに廃棄されるのです。どうしてロスが生まれるかを現場でつぶさに見てきましたが、アパレル、化粧品、食品と業界を問わず、基本的にコンシューマー商品に対しては極めて似ている状況で、そこには一定のルールがあることがわかりました。…