政治そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
女子プロレスでぼっ発した凄惨マッチは日本マット界に大きな爪跡を残した。
“事件”が発生したのは2月22日に行われた女子プロレス「スターダム」の東京・後楽園ホール大会のメーンカードで組まれた一戦。ワールド・オブ・スターダム選手権試合で王者の世IV虎(よしこ)が試合中に壮絶なケンカマッチを仕掛け、挑戦者の安川惡斗(やすかわあくと)の顔面を著しく変形させるほどの大ケガを負わせた。馬乗り状態からパンチ、掌底(しょうてい)で殴り続けた結果、病院へ直行した安川は頬骨、鼻骨、左眼窩底骨折、両目網膜しんとう症と診断されて緊急入院。粉砕骨折で手術が必要な鼻は1カ月ほど固定の必要があるという。
ワールド・オブ・スターダム王座の剥奪と無期限出場停止処分を受けた世IV虎が入院中の安川に謝罪し、試合を管轄(かんかつ)したスターダム幹部や関係者の処分も発表されたことで事態は収束の方向へと傾きつつあるが、まだ騒動の完全鎮静化には至っていない。いくらプロレスラーとはいえども女性の顔を“崩壊”させてしまうほどの激しい殴打を浴びせた世IV虎の常軌を逸した行為が、余りにもショッキングな出来事として世の人々の目に映っているからだろう。
関係者からは「もともと2人の仲は険悪で、世IV虎がグラビア路線でも活躍するなどビジュアル的にも人気の高い安川にジェラシーを抱いていた」との声も聞こえて来ているが、ケンカマッチがぼっ発した真相は当事者たちにしか分からない。特に仕掛けた側の世IV虎がスターダム関係者曰く「心神喪失状態に陥っている」といい、核心部分については今も口をつぐんでいて話せる状態にないことからも、このまま公にされない可能性が極めて高い。
●プロレス界の境界線
だがやはり最も大事なのはケンカマッチのぼっ発の理由を明らかにさせることよりも、今回の出来事を教訓としてプロレス界全体がこうした惨劇の再発防止に務める積極的な姿勢であろう。スターダムは「拳での顔面攻撃を禁止」「リングドクターを本部席に置く」ことなどを善後策として発表したが、果たしてこれだけで防ぎきれるかという疑問は正直拭い切れない。
そもそも拳での攻撃はほとんどのプロレス団体で厳密に言えば禁止行為とされているものの「5カウント以内ならば反則行為もOK」という特有のルールの下でなし崩し的に黙認されているのが現状だ。顔面を1発殴ったからといって、即座に反則負けの裁定が下されるケースはほとんどない。…