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3月3日は桃の節句。習慣による違いはあるものの、女の子の幸せと健康を願うこの行事でよく飲まれるのが“甘酒”だ。ひと口すすれば、柔らかな口当たりとふんわりとした甘さに心も癒される。近ごろの発酵食品ブームも手伝って注目されているが、この甘酒、いったいどのようにしてつくられるのだろうか。
「甘酒の製法はいくつかありますが、今人気があるのは、粥状に炊いたお米に麹を混ぜて発酵させたものです。自然でやさしい甘さは、コウジ菌によってお米のデンプンが分解されてできたブドウ糖によるもの。甘酒は『ジャパニーズヨーグルト』とも呼ばれているんですよ」
と教えてくれたのは、東京・日本橋は人形町、甘酒横丁商店会の佐々木誠治さん。
そもそも「甘酒横丁」という名前は、明治初期に横丁の入口付近にあった「尾張屋」という甘酒屋が由来。「甘酒屋横丁」と呼ばれた通りは、かつては近くの職人や商人たち、観劇や寄席に訪れた人々でにぎわいを見せた。その後、関東大震災後の区画整理などを経て、今の「甘酒横丁」に至るのだという。
残念ながら尾張屋はもう存在しないが、甘酒横丁では佐々木さんのお店の佐々木酒店も含め、現在3店舗で甘酒を楽しめる。今も、明治座でお芝居を楽しんだ方々が立ち寄っては、甘酒を飲んでいくそうだ。佐々木さんによると、甘酒は「飲む点滴」といわれるほどの高い栄養価を誇るという。
「糖質や脂質の代謝をサポートするビタミンB群をはじめ、アミノ酸、食物繊維、ブドウ糖などが豊富です。エナジードリンクとしてだけでなく、肌荒れ改善や腸内環境を整える効果も期待できます」
食欲のないときや疲れたときの栄養補給にはピッタリだ。このほかおすすめの飲用シーンは?
「『酒』とつきますがアルコールを含まないので、いつ飲んでも大丈夫。ダイエット中は栄養不足になりがちなので、甘いものが欲しいときにいいですね」
しかし、いくら体に良いとはいえ、甘酒も同じ飲み方ばかりでは飽きてしまう。おいしくいただけるアレンジを知りたいところだ。
「温度が違うだけでも飲み口が変わってきます。冷たくしたり凍らせたりしてもおいしいですね。豆乳や牛乳、コーヒーで割っても意外と美味。自由に楽しんで自分なりの飲み方を見つけてください」
最近は麹も手に入りやすくなり、自宅で甘酒をつくる人も少なくない。コウジ菌の発酵パワーを味方につけて、元気に春を迎えよう。
●取材協力
甘酒横丁商店会
HP:http://amazakeyokocho.jp/