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九州電力が、豊前発電所(福岡県豊前市)内に世界最大級の大型蓄電池の導入を検討していることが明らかになった。出力5万キロワット、容量約30万キロワット時の蓄電池を設置する国の公募事業に応募し、月内にも採択される見通しだ。国の補助金で2015年度中に設置し、太陽光発電の受け入れ拡大を図る実証実験にかかわることになるが、コスト面など普及には課題も多い。
事業は経済産業省が14年度補正予算で計上し、事業費は約200億円の見込み。実験は、気象条件で発電量が変動する太陽光について、受け入れ可能量を最大化するための制御方法を検証する。九州では太陽光が急増し、再生可能エネルギー事業者が九電に求められる出力抑制期間が無制限になるなどの障害が出ており、こうした事態を緩和する狙いもある。
九電は既に離島4カ所で計1・25万キロワットの蓄電池を導入しているが、本土での大規模な導入は初めて。余った電力で水をくみ上げ、電力を蓄積する役割を果たす揚水発電とともに、再生エネの発電量が需要を超えた際に効果を発揮しそうだ。
九電管内の太陽光の接続量は、接続承諾済みを含め出力800万キロワットを超えている。世界最大級の蓄電池とはいえ、管内に出力230万キロワット分ある揚水発電と比べ出力規模は小さく、寿命も10年程度とみられている。国の補助金は蓄電池の普及の契機にはなるが、さらなる導入は電気料金の高騰につながりかねない。蓄電池の技術革新が、今後の普及のかぎとなりそうだ。【寺田剛、遠山和宏】