◇メッセージで「揺るぎない連帯を表明」
安倍晋三首相は11日、オバマ米大統領がイスラム過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)に拘束されていた米国人女性、ケイラ・ミュラーさんの死亡を発表したことを受け、「日本政府及び国民を代表し、衷心より哀悼の意を表する」とのメッセージを出した。
メッセージでは「この困難な時にあって、米国政府に対し揺るぎない連帯を表明する」と強調。「我が国は人道支援をさらに拡充し、国際社会において、責任を毅然(きぜん)と果たしていく」とし、国際社会と連携してテロ対策に取り組む姿勢を示した。【松本晃】安倍晋三首相は14日、今年発表する戦後70年の首相談話について「歴史認識については歴代内閣の立場を全体として受け継いでいる。菅義偉官房長官を中心に、有識者からお話をうかがいたい。スケジュールは検討中だ」と述べた。公明党が求めている政府・与党の協議については言及しなかった。視察先の宮城県気仙沼市で、記者団の質問に答えた。政府は十数人程度の専門家から成る有識者会議の初会合を今月末にも開く見通しだ。
首相は談話の内容について「(日本が)先の大戦の反省のうえに立ち、戦後、自由で民主的な国をつくったこと、アジアや世界の平和と安定・繁栄に貢献をしているという発信を盛り込みたい」と改めて説明するにとどめた。首相は、米国や中韓両国が談話を注視していることも念頭に、具体的な表現については有識者の検討を踏まえて慎重に決める方針だ。【高橋克哉】