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http://www.sankei.com/economy/news/150301/ecn1503010006-n1.html
スイスの通貨政策変更が、国内時計メーカーの追い風となっている。
スイス・フランが対円で高騰した影響でスイスの高級時計メーカーが相継いで値上げを断行、
相対的に国産高級時計の価格競争力が高まっているためだ。
セイコーウオッチは、主力の高級腕時計「グランドセイコー」の平成27年度の売り上げで2ケタ増を見込むほか、
百貨店なども国内時計の販売強化策を打ち出す。
スイスでは1月、国立銀行が23年以来続けてきた無制限の為替介入を突然やめると発表してスイス・フランが急騰。
スイスの高級腕時計メーカーは、今回の為替変動を価格に織り込み、2月から3月にかけ、相次ぎ値上げを進める。
オメガは3月2日から、一部を除き平均で約5%価格を引き上げる。
値上げは昨年の消費税増税に合わせて一部商品で平均5%引き上げて以来。
主力品の価格帯は70万~80万円になる。
日本ロレックスは前回の25年11月の価格改定から約1年3カ月ぶりに、2月1日から値上げを実施。
人気のあるサブマリーナデート(スチール、ブラックベゼルモデル)は従来の75万円(税別)から8%増の81万円になる。
この動きを国内時計各社は商機と捉える。
セイコーウオッチは、50万~60万円前後が主力の価格帯で、
高精度でシンプルなデザインが人気の「グランドセイコー」を中心に営業攻勢をかける。
同ブランドは、今年で誕生55周年ということもあり「広告宣伝費を追加投資するなど販売強化を図る」(相沢隆執行役員)という。
販売する三越日本橋本店では、
「100万円を切る中高級価格帯の品を購入される方は値上げに敏感。
海外ブランドの値上げ実施以降は、グランドセイコーなど国内メーカーに追い風が吹くとみている」
(特選宝飾営業部)とし、販売を強化する方針だ。
シチズン時計も、価格が50万円程度の高級機械式時計「カンパノラ」などの販売増に期待する。
昨年は、消費税増税前の駆け込み需要からの反動で、国内時計メーカーの売り上げがいったん落ち込んだ。
だが、訪日外国人観光客の増加で国産時計人気に火が付き、足元の販売は堅調に推移している。
国内の腕時計市場では、輸入品が約8割を占めるという。
国産メーカーは、国際金融を揺るがせたスイス・フランショックをチャンスと位置付け、
少しでもシェアを奪い返そうと販売攻勢をかける。
(那須慎一)