去る24日、フランス、アルプス山脈で墜落したドイツ・ジャーマンウィングス所属エアバス(A320)旅
客機は副機長が単独で旅客機を急下降させアルプスと衝突した‘自殺飛行’に決まりつつある。

2001年9・11テロ以後、米国出張はあまり愉快ではなくなった。潜在的なテロ容疑者扱いにあいな
がら空港検査台と入国審査場を通過しました。履き物と腰のベルトを解くように言われ、カバンの
捜索をしてさらに消していた携帯電話までつけて確認したのです。

9・11は旅客機内部の設計図を変えました。世界の航空会社は乗客を潜在的テロリストとして扱い
ました。アルカイダのテロリストに飛行機をハイジャックされる事態を教訓にして操縦室のドアを衝
撃に強い素材に変え、自動閉鎖装置を設置しました。外からドアをあけることはできない構造にな
りました。これら全てが、‘敵は外部にいる’という仮定の下に成り立った措置です。

しかし、今回の独飛行機墜落事故はこの前提が持つ盲点を最も劇的なやり方で示しました。24日、
アルプス山脈で発生した飛行機墜落事故は乗客ではなく操縦士によって敢行されました。その過
程で操縦士を保護するために考案したすべての装置が逆にルビッツの犯罪を助ける最高の手段
になってしまいました。

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▲日本戦国時代の武将織田信長.

‘敵は内部にいる’。

今回の飛行機事故が投げるメッセージです。このメッセージ、しかし馴染みがないわけではありま
せん。歴史で私たちは数多くのルビッツにすでに会っています。その中の日本の事例。日本の戦
国時代の武将、織田信長は1582年6月21日、本能寺で割腹自殺します。あまりにも有名な‘本
能寺の変’です。全国の名が知られた敵を倒し統一を目前にして部下の明智光秀の背信に合って
命を失いました。織田信長は明智を信じたのであまり家兵を率いずに本能寺に泊まりました。明
智は1万の大軍で本能寺を取り囲んで次のように叫びました。「敵は本能寺にあり。」この言葉は
今でも内部の敵を警戒する表現として日本でしばしば使われます。

‘君自身を疑いなさい。’

ところで、これは私たち自身ならどうにしなければならないでしょうか。たとえばある組織の致命的
な情報を最も多く知っている人物はその組織で最も重要な人物であると同時に最も危険な人物に
なりえます。SF小説の巨匠フィリップkディックの小説‘詐欺師ロボット’(原題イムポスター・
IMPOSTER)はこういうアイロニーを極端な状況で展開した作品です。
（中略：SFの話など）

“自分を疑わない人間の属性がどれほど恐ろしい結果を招くか?”

航空会社は‘君自身を疑いなさい’という歴史上の数多くの事件と文学・映画作品の忠告に耳を傾
けなければなりませんでした。航空会社はしかし、高価格な犠牲を払い、その答えを知ることにな
りました。一部の航空会社は最小3人以上の操縦士が一緒に飛行して、操縦室には必ず2人以
上勤めるようにする規定を導入し始めました。

それは航空会社だけでしょうか。私たちはあらゆる分野で他人を疑う前に、まず自分自身から疑
わなければなりません。人間本性に対する人文的省察が災難を防ぎます。

キム・テフン記者

[出処]この記事は朝鮮ドットコムで作成された記事です

ソース：朝鮮日報(韓国語) [ニュースで読書]ドイツ自殺飛行惨事が投げたメッセージ"君自身を疑いなさい"
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2015/03/28/2015032801141.html