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「ちぶる」「やむん」体や病の沖縄語表現学習アプリ開発

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「ちぶる」「やむん」体や病の沖縄語表現学習アプリ開発

「ちぶる」「やむん」体や病の沖縄語表現学習アプリ開発

福祉を支える特に若い世代に、どこでも気軽にしまくとぅばを学んでもらおうと開発されたスマートフォンアプリ「沖縄語(うちなあぐち)耳-福祉編」が、じわりと浸透している。234語を収録。無料でダウンロードでき、画面上でタッチすると、那覇・首里の言葉での表現が、音声と文字で出る。開発した那覇市の株式会社リージョンの屋宜宣寿さん(56)は「医療・福祉の現場で、高齢者とのコミュニケーションに役立ててほしい」と期待する。(社会部・内間健)
 屋宜さんは昨年、知人を通して福祉の現場実習に出向いた高校生が、高齢者の言葉が分からなかったという話を耳にした。「しまくとぅばで話すことで、高齢者が笑顔になってくれる。若者が理解し、話せることのメリットは大きい」。身近にあり、誰でも簡単に繰り返し学習できるものをと、スマートフォンアプリの開発に取り組んだ。
 医療・福祉の現場では、症状や体の部位を知ることは大事。屋宜さんは、医師の稲福盛輝さんが1991年に出版した「医学沖縄語辞典」を参考に、台本を作成。言葉は、体の部位を表現する「身体」、痛みなどの「症状」、日ごろ使う頻度の高い「日常」に分けて収録した。
 「ちぶる」(頭)、「わた」(腹)、「あまくまやむん」(あちこち痛い)といった基本的な用語から、屋宜さんも「あまり聞いたことがなかった」という多様な表現も取り入れた。
 例えば、「ゆくしやんめー」(仮病)、「くすいまき」(副作用)、「きじむなーやーちゅー」(原因不明のやけどのような傷痕)-。「改めて、しまくとぅばの表現のおもしろさを感じた」という。
 さらに「耳で覚えてほしい」と、那覇・首里言葉のナレーションを挿入した。アンドロイド版とアイフォーン版があり、無料でダウンロードできる。
 屋宜さんは8日、西原町で開かれた琉球継承言語シンポジウムで、これまでの取り組みを発表。研究者ら参加者から「宮古版や八重山版もほしい」と要望が寄せられるなど好評で、手応えを感じた。
 屋宜さんは「しまくとぅばは相手を思いやる表現が多い。このようなすてきな言葉を未来永劫(えいごう)語り継いでもらいたい」と期待。今回のアプリも「一般の方にも使ってほしい」と呼び掛ける。
 さらに、教材としても使える一般会話編のアプリも制作中(有料の予定)で、4月のリリースを目指すという。

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