政治そのほか速
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14日に開業したJR東日本の「上野東京ライン」をめぐり、インターネット上の反応が大きく分かれている。上野駅が終点だったJR常磐、東北(宇都宮)、高崎各線が東京駅に乗り入れるようになり、北関東から首都圏への利用者は歓迎ムード。一方、東海道線の一部区間では混雑が激化したと訴える声も相次ぎ、評価は真っ二つに分かれている。
「宇都宮駅で、熱海行きが見られて、めっちゃ感動してる」「熱海、伊東、沼津…。とても海無し県とは思えない電光掲示板になった」
ツイッターでは14日以降、上野東京ラインに対する感想が続々と投稿されている。開業で、東北、高崎の両線は東海道線と相互直通運転を開始。アクセスの良さが増したことで北関東の利用客からは、おおむね歓迎する声が上がっている。特に周囲が海と隣接していない栃木、群馬両県民の多くは、海とつながったことに大きな感慨を抱いたようだ。
■「足が地面に着いてない」
ところが、以前からの東海道線ユーザーの反応は対照的だ。
「東海道線激混み。ほんと上野東京ラインなんてやめてほしかった。通勤が鬱(うつ)になる」「とりあえず足が地面に着いてない」
開業によって人の流れが変わり、同線の一部時間帯、一部区間では以前より混雑が深刻化したことが続々と報告されている。時間帯によって車両数が15両から10両に減ったことへの不満も相次ぎ、「新社会人、新入生、春休み明けの学生、転勤族が加わる4月からが本当の地獄だ」と、不安を募らせる利用客も多い。
また、東京駅始発の下り本数が減ったことで、平日夜、都心から神奈川方面に帰るユーザーからは「今までは始発駅で座れたのに、座れなくなった」という訴えも出ている。もっとも、同様の苦情は上野駅始発の下り本数が減った常磐、東北、高崎各線の利用客からも上がっており、これは痛み分けというべきか。
しかし、中には開業の恩恵が感じられず不満を抱く一部ユーザーが、利便性が増したとみられる沿線の住民に対し、「地方の秘境とつながったら路線の品格が落ちる」などと、暴言を投げつけるケースも。首都圏のアクセス向上は、利用者の居住地域によって実感に差があるようだ。
■耳慣れない地名に困惑も
東海道線をはじめとする南関東の沿線住民にとっては、黒磯(栃木)や古河(茨城)といった新たな行き先が増えたことも混乱の一因になっているとみられる。ツイッターでは「籠原(埼玉)ってどこ?」などと、耳慣れない地名に困惑したような書き込みが目立っている。
こうした反応を受けた当該地域からは、「北関東の認知度の低さを再認識した」と肩を落とす声も上がるが、「神奈川県民に北関東の地名を広める千載一遇のチャンス」と、前向きにとらえる声も上がっている。
中には、「関西に行くと、京都方面とデカデカと書いてあり、その次に長浜とか小さく書いてある。これはJR東日本も見習った方がいい」と、分かりやすい表示に向けた具体的な提案もあった。
JRに限らず、首都圏電車網の混雑や複雑な乗り入れは、ネットでも昔から議論が交わされてきた。「湘南新宿ラインのときと同じで、結局慣れの問題」と突き放した意見もあるが、多くのユーザーが日常的に利用する公共交通機関の変化は“乗り過ごせない”話題のようだ。(三)