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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と光電子融合基盤技術研究所(PETRA)は3月23日、シリコンフォトニクス技術を用いた、世界最小クラスとなる5mm角の小型光トランシーバ(光I/Oコア)を開発し、1Gbpsあたり5mWの消費電力、および1チャンネルあたり25Gbpsの伝送速度を実現し、かつマルチモードファイバを用いて伝送距離300mの高速データ伝送を実証したと発表した。
同成果はNEDOが推進する「超低消費電力型光エレクトロニクス実装システム技術開発」プロジェクトの成果の1つで、3月22日から米国ロサンゼルスで開催されている「OFC 2015(光ファイバ通信国際会議)」にて、3月26日(米国西海岸時間)に発表される予定だという。
送信用光I/Oコアは、光源(LD)、CMOSのドライバIC、光を出力する光ピン、および電気入力のためのTGV(Through Glass Via)付ガラスから構成されており、一方の受信用光I/Oコアは、受光器などを集積したシリコンフォトニクス集積回路基板、電気信号を増幅するCMOSのTIA(Trans Impedance Amp)-IC、光を入力する光ピン、および電気出力のためのTGV付ガラスにて構成されている。
また、今回開発された光I/Oコアでは、光の入出力部に光のビームサイズを制御可能な光ピンを用いることで、マルチモードファイバあるいは、樹脂系のマルチモード導波路との接合において、10μm程度の位置合わせ許容度を実現。これにより、光軸調整を行わないで済み、電気ICなどで一般的に用いられているフリップチップボンディング装置を活用して、光の入出力部に接着固定が可能になるとする。
なお、同展示会場ではコーニングが開発した1.3μm用広帯域マルチモードファイバを用いてPETRAブースとコーニングブースを結び、300m伝送の動態展示を行う予定だとするほか、今後は、光I/Oコアの実用化を進めつつ、コーニングと共同で1.3μm帯マルチモードファイバ伝送の検証を進めていく予定としており、光I/Oコアは、2015年の末ごろ、サンプル供給を開始する計画だという。
送受信用光I/Oコアの構造
25Gbpsアイパターンおよび符号誤り率