政治そのほか速
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[ロサンゼルス 10日 ロイター] – スペインの牛追い祭りを再現して米国で牛追いイベントを開催しているグレート・ブル・ラン社が、今後カリフォルニア州ではイベントを行わないことに同意した。動物保護の2団体が、イベントで牛がおびえたり虐待されているとして同州でのイベント禁止を求めて起こした訴訟で、和解に応じた。
牛追いでは、柵で仕切られたトラック内で、体重680キロ前後の複数の牛の前を、赤いスカーフを身に着けた参加者が走る。
グレート・ブル・ラン社は、アトランタやヒューストンなど各地で同様のイベントを開催している。会社側は、今年はシカゴでイベントを行うとしており、詳細は11日に発表するという。
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[チャールストン(米サウスカロライナ州) 9日 ロイター] – ウミガメの一種で絶滅の危機にあるオサガメが米サウスカロライナ州の海岸で保護され、州内の施設で治療を受けている。
オサガメは体重500ポンド(230キロ)の若い雌。7日に保護された。
野生動物当局者によると、オサガメが生きた状態でサウスカロライナ州で保護されるのは初めて。米国内の施設で治療を受けた個体の数も限られているという。施設担当者は、容態は改善しており、数日間治療した後、自然に返す予定だと明らかにした。
米海洋大気庁(NOAA)によると、オサガメは世界最大級のカメで、成体の体重は最大2000ポンドに達する。ウミガメのなかで唯一、硬い甲羅をもたない。
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[9日 ロイター] – イタリアの首都ローマにある世界遺産の円形闘技場コロッセオで、米国出身の女性旅行者2人が壁に自身の名前のイニシャルを彫り、その壁の前で自分たちを撮影した。イタリアのANSA通信が9日伝えた。
報道によると、米カリフォルニア州出身の21歳と25歳の旅行者は6日、古代ローマ時代に建設されたコロッセオの壁に硬貨を使って「J」と「N」のイニシャルを刻んだという。ツアーガイドがこれに気が付き、警察に通報。警察は2人が「歴史または芸術的価値を持つ建造物を傷つけた」として尋問した。
警察によると、2人は謝罪の意を表し、壁を傷つけたことがそれほど深刻な行為だとは思わなかったと話したという。
*写真キャプションを修正して再送します
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人間だけが何故こんなに大きな脳を持っているのか――。マウスを使った実験で、その秘密が明らかにされようとしている。DNAの一部を人間の塩基配列に書き換えたマウスの脳が巨大化したのだ。
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■人間のDNAを注入したマウスは脳が増大
人間とチンパンジーの遺伝子情報(ゲノム)は驚くことに98%が同一である。にもかかわらず、平均的な人間の脳が約1300gあるのに対し、チンパンジーやゴリラの脳は350~500g程度しかない。どうしてこうも脳の容量が異なるのか……。
2月、米デューク大学の研究チームは「HARE5」と呼ばれる遺伝子配列に着目し、受精まもないマウスの胚に人間のHARE5とチンパンジーのHARE5を植えつける実験を行なった。すると人間のHARE5を植えつけたマウスは、チンパンジーのHARE5を植えつけたマウスよりも脳が12%大きくなったということだ。
人間とチンパンジーのHARE5もほぼ同一なのだが、僅かに16塩基対の違いがあり、この違いが脳の大きさに影響していることが濃厚になったのだ。もちろん脳の容積が増えたからといって、それが高い知能に直結するわけではないだろうが、今回の研究が脳科学や医学などの各分野に大きな影響を与えるものであることは間違いない。
■しゃべるペットが誕生する日が近い?
今回の研究以外にも、近年マウスの脳を使った様々な研究が活発に行なわれている。
米ロチェスター大学メディカル・センターの研究チームは、人間のグリア細胞を生後間もないマウスの脳細胞に移植した実験の詳細を昨年12月に「The Journal of Neuroscience>」で発表した。移植1年後、マウスに移植された人間のグリア細胞はマウスの細胞を押しのけて増殖し、移植時に30万個だったグリア細胞が1,200万個にまで増えたということだ。
この研究を特集した「New Scientist」の記事で研究を主導したスティーブン・ゴールドマン博士は、この実験は単純に動物に新たな能力を与えるものではないとしながらも、「人間のグリア細胞がマウスの神経細胞ネットワークの機能を向上させたことは確かです」と言及している。
また、言語能力を司っているといわれる人間の「FOXP2」遺伝子をマウスに植え込む「実験」も、マサチューセッツ工科大学のアン・グレイビエル博士らの研究チームによって昨年行なわれている。研究によれば、人間のFOXP2を植え込まれたマウスは、明らかに学習能力やシナプスの伝達性能が向上したということだ。
この研究が第一に意図するものは、決して動物の能力向上ではなく、人間の言語障害の解明と治療法を探るものである。しかし、これらの研究で生まれた様々な高知能マウスは単純に興味深い存在だろう。このまま研究が進められていけばいつか“しゃべるペット”が誕生するのだろうか? あるいは人間の知力を超えた動物によるリアルな「猿の惑星」の事態を迎えることにも!? ……等々、いろいろと想像(妄想)は膨らむばかりである。
(文=仲田しんじ)
米国「マサチューセッツ工科大学(MIT)」はノーベル賞受賞者を81名も輩出した全米指折りの名門校であるが学業だけでなく遊び心のある授業も多いのが特徴である。約60年前には創造工学科で「メタニアン」と呼ばれる架空の宇宙人に向けた輸出品の商品開発という実にユニークな授業が行われ、その内容を当時の「Popular Science」が紹介している。学生たちはどのような製品を設計したのだろうか――。
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■想像力がモノを言う? 鳥類宇宙人"メタニアン"が求める製品を作れ!
今から63年前、1952年10月発行の「Popular Science」ではマサチューセッツ工科大学(MIT)・創造工学科のジョン・アーノルド教授が行なったユニークな授業を紹介している。
アーノルド教授が掲げる『教育は厳粛であり、ひたむきに努力すべきであるが、創造性を促進する哲学を持ち続けてほしい』という教育理念を反映した「アークトゥルス・ケーススタディ」と呼ばれる授業で、内容は『友好的な関係にある「アークトゥルス第四惑星(アークトゥルスIV)」で生活している鳥類を祖先に持つ宇宙人"メタニアン"に輸出する製品を設計する』というものだ。約20名の学生たちの柔軟な発想のもとで数々の"メタニアン"向けの道具や家電製品が設計された。
まず想定された「アークトゥルスIV」は地球と比べ11倍以上の重力がある惑星であり、水の変わりにアンモニアが存在し、大気はメタンでできているという地球とはまったく異なる惑星である。
またそこで暮らす"メタニアン"と呼ばれる宇宙人は、鳥類の子孫であるため"くちばし"と、かつて翼があったなごりから長い腕を持ち、軽量の穴の開いた骨で形成されている。そして羽で覆われた体表とX線視力を持つ第三の目を持ち、足は"ひずめ"状になっている、と外見的なことまで細かく想定されたのだ。
学生たちはこれらの情報を元に鳥類宇宙人"メタニアン"とのコミュニケーションや輸出方法、想定される市場調査なども行い、多くのアイディアから"メタニアン"向けの製品を設計していったという。
「細部まで体にマッチするように設計されたプラスティックとマグネシウムの合金ラウンジチェア」や、鳥類体形の彼らが安定して座れるよう「乗馬のように脚をかけ、またがりながら座るバースツール」など、独創的な製品が数多く設計され、他にも「孵化する前の卵を温める携帯用の孵卵器」や「農業機器」など家具のみならず家電など、その数は100ページにもおよぶという。
■突拍子もないことでもそこには大きな可能性が!
"マサチューセッツ銀河貿易会社"と名乗り授業を楽しむ学生の姿を見て一部の教師からは「ばかばかしい」と非難されることもあったが、アーノルド教授は固定概念にとらわれない"自由な発想"こそが今後の設計者や開発者を成長させるために必要なことであると考えていた。事実「アークトゥルス・ケーススタディ」は教授自身も大いに楽しんだという。また教授の下で学んだ卒業生たちは現在も様々な分野で活躍しており、成功を収めている者も多いそうだ。
さすがMIT、日本の教育文化とは違い余裕さえ感じるほどである。「宇宙人へ製品を輸出する」という小説のような話だとしても、その想像力から思いもつかないような製品やサービスが生み出される可能性が秘められているということだろう。
現在も多様な方面で活躍する卒業生たちは数多くの会社を設立し、約300万人もの雇用を生み出している。MITを「国家」と想定するとそのGDPはオーストラリアを超え世界第11位となるということだ。現在も未知なる可能性を秘めた学生たちが数多く学んでいるが、今後MIT卒業生からどのような製品が開発されるのか、実に楽しみである。
(文=遠野そら)