政治そのほか速
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このうち「グローバル化けん引型」には、応募した93大学から24大学が採択された。地域の国際化などを先導する役割が期待される。
東京芸術大は、同大のキャンパスのほか、美術館や博物館など文化施設が集積する東京都台東区の上野公園一帯を、国際的な芸術の拠点とする構想を掲げる。上野は成田空港から交通の便がよいため、同大図書館を改築し、外国人に全国の文化財や美術館などを紹介する「国際芸術リソースセンター」を開設。学生らが、英語のほかイタリア語、フランス語、ドイツ語などで案内にあたる。
海外の著名な交響楽団や芸術家のグループなどを教員として招くことも予定。同大が各地で企画する作品展やコンサートにも参加してもらい、「世界レベルの芸術を身近に楽しめる機会をつくりたい」と同大の担当者は説明している。
新潟県の長岡技術科学大は来年度、大学院工学研究科に、修士・博士課程の5年一貫教育を行う「技術科学イノベーション専攻」を開設する。留学生を含む大学院生と中小企業の技術者や経営者らが連携し、海外に売り込む新商品の開発などを目指すプロジェクトチームを発足させる計画だ。
学生には、アイデアをビジネスにつなげる手法を学ぶ機会になり、商品開発に人手が割けない中小企業には、国際的な視点を取り入れられる利点があるという。
メキシコやベトナムなど海外の工業系大学や現地の企業とも提携。同大の学生に留学のほか海外での就業体験の機会も提供し、卒業後、就職先で企業の国際化に貢献できるようにする。
秋田県の国際教養大は、小中高校生が英語を学び、留学生らと交流する1~2日間のプログラムを実施する。新入生の英語力を短期間で向上させてきたノウハウを生かし、同大の学生や大学院生、留学生が指導にあたる。小中高校の英語教員を対象に、英語による授業の研修も行う計画だ。
スーパーグローバル大には「グローバル化けん引型」のほか、世界の大学ランキングで100位以内を目指す「トップ型」に16大学が応募し、13大学が採択された。
文科省は今年度から10年間、けん引型に約1億4000万円、トップ型に約3億2000万円の補助金を毎年交付する見通し。国際競争を勝ち抜ける大学を重点的に支援する目的がある。各大学には、改革の進み具合について報告を求める。
審査では、留学生や外国語による授業の割合なども重視され、「外国人や海外で研究歴のある教員の割合を96%に」(国際基督教大)、「留学経験者を100%に」(芝浦工業大)といった数値目標が掲げられた。
トップ型の大学は、国際的な評価を高める研究や教育を重視する。東北大は、東日本大震災の経験を踏まえた防災研究などについて海外の大学と協力し、国際共著論文を増やす計画だ。
少子高齢社会について学部横断的な研究体制を整える慶応大の清家篤塾長は、「採択され、国際貢献への意識がより強まった。ランキングでよい結果が出るように補助金などを活用したい」と記者会見で語った。(山田睦子)