政治そのほか速
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2013年の入社以来、横浜市内の研究所に勤務。
ガス管の強度や耐震性のチェックをいかに効率良く行うか、研究を続ける。
ガス管を溶接した部分に、傷などがないか調べるときは、エックス線などを使って内部を見る「非破壊検査」が行われる。これをパソコン上で模擬的に行って、実際の検査の効率を高める方法をみつけるのが今の仕事だ。
パソコンを使った模擬実験は、社内で初めての試みで、担当者は自分一人。最初は仕事の進め方に自信が持てず、必要なパソコンソフトの選定に1か月もかかるなど、「迷っている時間がもったいなかった」と振り返る。
上司からは「相談に来るのを待っていたのに」と言われてしまい、「周囲とのコミュニケーション不足を実感しました」。そこで、ソフトの導入時には、使い方の理解を深めるため、メーカーの担当者を招いて職場で講習会を開いたところ、「みんなで知識の共有ができた」と好評だったという。
上司の坂上貴士さん(38)は「最初は慎重すぎる面もあったが、今は新しいことにも果敢に取り組んでいる。周囲のアドバイスに耳を傾け、協調して仕事ができている」と評価する。
大学で地震工学などを学んでいた時、東日本大震災が発生。電気や鉄道、ガスといった社会インフラの甚大な被害を目の当たりにした。「勉強したことを早く社会に還元したい」と、大学院には進まず、学部卒での就職を決めた。被災地の子どもたちに勉強を教えるボランティアを、友人と一緒に企画した行動力などをアピールし、東京ガスの内定を得た。
「今の仕事は、大地震に強いガス管の設置にもつながり、やりがいを感じている。10年、20年後には、この道のスペシャリストになっていたい」と意気込んでいる。(高山千香)
(2015年1月27日の読売新聞朝刊に掲載)