政治そのほか速
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去年の10月にビットコインについて書いた(―夜も眠れぬ「サトシ」の話―参照)後、ビットコイン業界は「事実は小説より奇なり」というくらいの大変動に見舞われています。
9月時点で1ビットコイン1万円ほどだったのが、12月には12万円超に。1月には、数々の大規模な起業や投資を成功させてきたトラックレコードを持ち、シリコンバレーの王族とも呼ばれるマーク・アンドリーセンが「なぜビットコインは重要なのか」という記事をニューヨーク・タイムズ紙に寄稿して話題に。そのたった2週間後に、日本のビットコイン取引所Mt.Goxがビットコインの引き出し停止を発表、日米で倒産手続き開始。
3月6日には、ニューズウィーク誌が、ビットコインの考案者は64歳の日系アメリカ人サトシ・ナカモトだと発表。これまで仮名だと信じられて来たものが実は本名で「サトシ・ナカモトの正体はサトシ・ナカモトだった」という
テレビドラマですら、もう少し伏線がありそうなものです。
さて、Mt.Goxが倒産して「だからビットコインなどダメだ」と思っている方も多いかと思いますが、残念ながらそう思っていない人がたくさん世界にはいるようです。なぜそれが「残念」かというと、実は私、
「ふふふ、これでビットコインも格安になるはず。そうしたら買っておこう」
と
Mt.Gox取引停止時点の相場は、1ビットコインが8万円(800ドル)台でした。
「もしかして1万円を切るのでは」
と思って待っていたのですが、いったん5万円台まで下がったものの、そこからまた回復して6万円台で推移しており、1万円を切る日はなかなか来そうにありません。
さらには、ニューヨーク州金融サービス局が、ビットコイン取引所の開設申請を正式に受け付けることを3月11日に発表、とりあえず「Mt.Gox事件」は無かったかのようにビットコイン業界は進んでいます。
「そうか、あれだけの事件があってもビットコインを買い支える人がたくさんいるなら買っておこう」
そう思う勇気ある方もいると思いますが、Mt.Goxなきあと、日本にいながらにしてビットコインを買うのはそれほど簡単ではありません。そんな中、朗報はRobocoinというラスベガスにあるベンチャーの「ビットコインATM」。「3月11日に日本に向けて出荷する」と製造元が発表しており、どうも日本のどこかに、円で入れたらビットコインが買えるATMが登場するようです。
しかしながら「買ったビットコインをどうやって持つべきか」という悩みは残ります。Mt.Goxのような取引所に預けておく、というのが1つの方法ですが、つぶれた取引所はMt.Goxが最初ではありません。
ちなみにビットコインを持つ、というのはどういうことかというと、「プライベートキー」という数字と文字の列を持つこと。自分のハードディスクに保存するのも手ですが、ハッカーに盗まれてしまうかもしれません。代わりに「ペーパー・ウォレット(紙財布)」という方法もあります。これは、プライベートキーをプリントアウトして紙として保存すること。
それすら心配な人には「ブレイン・ウォレット(脳内財布)」という方法もあります。これは、複雑な文章を基にプライベートキーを生成、その大元の文章を暗記しておくというもの。しかしながら、幼少のみぎりから物忘れが激しい私にとっては、どのウォレットも恐怖でしかありません。ハードディスクなどいつ上書きしてしまうやら、紙なんてうっかり捨てる可能性99%、3桁の数字すら覚えられないのに複雑な文章など覚えられるはずなどなく。
なかなかハードルの高いビットコインなのであります。