政治そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
海外進学を目指す受験生向けの塾や、予備校のコースが増えている。
10月中旬、東京都渋谷区、海外進学志望の小中高生向け学習塾「IGS」。米ハーバード大出身の米国人講師2人が「民主主義の功罪」に関する質問をすると、中高生約10人が英語で議論を始めた。米国の大学進学を目指す神奈川県の栄光学園高3年藤尾充樹さん(17)は「実践的な訓練の積み重ねで、自分の意見を発信する力がついた」と手応えを語る。
IGSは2010年に開校。講師8人全員が外国人で、英語で論理的に意思疎通できるように指導する。生徒は約80人。海外大への進学を目指す高校生のほか、高校から米国の寄宿制学校(ボーディングスクール)への入学を希望する中学生もいる。これまで海外に住んだ経験はない子どもがほとんどという。
福原正大代表(44)は「未来の世界のリーダーたちと切磋琢磨(せっさたくま)し、高い英語のコミュニケーション力を身につけるためには、東大よりも海外トップ大が近道」と言う。来年は、教室を横浜、大阪にも増やす予定だ。
海外トップ大を目指す中高生向けの塾は、教育事業大手・ベネッセコーポレーションが08年に開校した「ルートH」(東京)が先鞭(せんべん)をつけた。これまで28人を海外大に送り出し、うち9人は米ハーバード大に進んだ。
日本から海外への留学者は04年をピークに、最新のデータがある11年まで減り続けている。しかし、同社の藤井雅徳さん(39)によると、ハーバード大に在籍する日本人は現在10人で、5年前から倍増した。さらに、文部科学省が今年度初めて、「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」に指定した56高校で国際的な人材育成が進んでおり、「今後、SGHの生徒を中心に海外大への進学希望者はもっと増える」と予測する。
こうした状況を受け、大手予備校も海外大進学志望者の獲得に乗り出した。駿台予備学校は今年、日米のトップ大の同時合格を目指すコースを始めた。
40年近く前から留学相談に応じてきた和田塾(浜松市)は09年、地方でも海外進学を促進しようと、各地の学習塾と提携し、学校選びや手続きを支援する窓口を開設。海外大への進学や高校留学は年約100人に上る。大場規之代表は「全ての人に海外で学ぶチャンスを用意したい。インターネットなどでも海外の学校の情報は得られるが、どこまで信用できるかわからない。日本の学校の先生はノウハウがない。身近な塾が関わることで進路が海外にまで広がる」と語った。