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同制度は2010年度にスタート。空き家の売却や賃貸を希望する所有者が物件を登録し、市がホームページで物件情報を公開する。県宅地建物取引業協会西播磨支部(たつの市)が物件所有者と利用登録者の仲介を行う仕組みだ。
今年度の登録者は、10年度の6件から49件に増加。物件登録数も同年度の12件から今年度は25件と増えた。
昨年7月には「空き家対策等条例」が施行され、仲介だけに限定されていた不動産業者が所有する中古物件も売買できるようになった。都市部からの移住を後押ししようと、昨秋には「定住支援ガイドブック」を初めて作成したほか、都市部で田舎暮らし相談会を開催するなどPRに努めている。
実際に移住したのは6世帯計22人。10年度に1世帯が移住して以降はなかったが、今年度から最大75万円のリフォーム代の助成を始めたことなどで、5世帯が引っ越してきた。
市が13年7~10月に行った市内の空き家の実態調査では、525軒が居住可能で、405軒は修理をすれば利用ができる状態という。市まちづくり推進課の樽本勝弘副課長は「定住を促進する一つの道具として、空き家の積極的な活用を図っていきたい」と話す。
◇「根を張った農業を」
同市山崎町で農業を営む竹内真史さん(41)は10年3月、妻の清美さん(36)と長女・いろはちゃん(5)の家族3人で、伊丹市から宍粟市に移り住んだ。今年4月には現在のアパートから同町内の建築90年以上の古民家(敷地面積約160平方メートル)に引っ越す予定という。
竹内さんは板金工の仕事をしていたが、自然の中で自ら野菜を育て収穫、販売をしたいと、祖母の実家がある同市へ引っ越してきた。1年間アパート暮らしを続けながら、農業を勉強してきたが、「農業をライフワークに根を張って生きたい」と、同制度で見つけた古民家に移ることにした。
同町内で約4000平方メートルの畑を借り、化学肥料を使わず、ナスやピーマン、ニンジン、カブを無農薬で育てている。「澄みきった空気と風、土、草花のにおいを感じながら農業ができる喜びは都会では味わえない」。竹内さんは満足げな笑みを浮かべた。