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■原油価格の下落で揺れるカナダの国内経済
外国人観光客が急増している。日本政府観光局(JINTO)によると、2014年の訪日観光客数は1341万人で過去最高を記録。前年と比べて約3割も増えており、20年の東京五輪までは右肩上がりが続きそうだという。また、消費増税や円安で動きが鈍かった海外向けの渡航にも、明るいニュースがある。
原因は、原油価格にある。原油価格の代表的な指標である「WTI原油先物」は11年4月から徐々に下落し、今年2月には約半分になった。日本人渡航者にとっては航空料金に上乗せされる「燃油サーチャージ」が、原油価格に合わせてじわじわと下落。渡航時のおトク感は増している。
対して、原油産出国にとっては世界経済の成長鈍化で需要が減っており、原油価格の低下は大きな痛手だ。
なかでもカナダは、農林・水産の一次産品とエネルギー分野で輸出の約5割を占める。原油価格に加え、昨今は農産物を含めた国際商品指数の代表であるCRB指数も低下しつつあり、市場ではカナダドルの売りが進んでいる。
「今後の世界経済の動向にもよりますが、エネルギー関連の需要が伸びない間は、カナダドルは安く推移しそうです」(上田ハーロー森宗一郎さん)
■ロッキー山脈、ナイアガラの滝だけじゃない!「お買い物目的」の渡航者も
同じ原油安でも、国の経済構造によってメリットとデメリットがあるわけだが、先述のカナダにはカナダドルの下落もあり、日本を含むアジア諸国からの旅行者が急増している。
さらにカナダに向かう渡航者の目的には、変化が見られるようになってきたという。
「以前はカナディアン・ロッキー、ナイアガラなどの大自然が目的でしたが、最近はトロントやバンクーバーに大型商業施設も増えており、お買い物デスティネーションの側面も出てきました」(日本旅行広報室矢嶋敏朗さん)
例えばカナディアン・ロッキーで有名なアルバータ州は、たばこと燃料以外には州税(PST)がかからないこともあり、自然と買い物が同時に楽しめるエリアでもある(別途連邦税[GST]は必要、宿泊費には宿泊税5%が課せられる)。またカナダ周遊と多く組み込まれる米国と比較をしてみると、3月16日現在の為替レートでは、アメリカドル121円に対し、カナダドルは95円。このレートで、カナダの人気の化粧品ブランド「MAC」の公式サイトにおける「リップスティック」の価格を比較すると、日本では税込3132円に対してアメリカは16USドル(1936円)、カナダは19カナダドル(1805円)。…